現場でのオービタル旋削マシン
Lambertonロール調整装置は、7本のシャフトからなり、上段の4本は駆動し、下段の3本は中間位置で自由回転し、それぞれのシャフトにはビームプロファイルを持つスリーブ付きボビンが搭載されています。熱延機で生産されたビームセクションを調整し、仕上げます。
工場ではさまざまな種類のビームが生成されており、ビームが変わるたびに新しいロールが必要になります。熱延側でのロール交換は年々高速化し、現在では約45分となっています。仕上げ側では、ボビンスリーブがシャフトに付着するなどの理由で、このような時間を実現できず、調整・仕上げ待ちのビームが保留になる傾向がありました。メタロックエンジニアリングは熱延側と同様に調整装置側でもロール交換を迅速に行うことを目的に、現場でのオービタル旋削マシンを開発しました。これを実現しました。
直径0.5メートル、長さ1.15メートルの7本のスタブシャフトを現場でオービタル旋削させる方法は、非常に長いストリップダウンと除去作業を避けるために必要でした。シャフトを個別に回転させることはできず、7本すべてか、ゼロかという状態でした。天井クレーンで取り外すスリーブ付きボビンはシャフトに張り付いており、シャフト径を単一にするのではなく、段差をつけることでより早く取り外すことができると考えたのです。メタロックは、7本のシャフトをそれぞれオービタル旋削して、長さ25mmの面取りを施し4つの径を縮小して、次の径につなげました。
それぞれのシャフトについて、オービタル旋削マシン内側のベアリングリングを調整装置ケーシングの仮のベアリング筐体に取り付け、外側をシャフトのネジ端で支持しました。シャフトの内端を537.6mmまで225mm、その後次の直径533.6mmまで200mmと、25mmの長さで面取りを施しました。さらに、412mmの距離を529.6mmに面取りし、ロックナットまでの200mmを525.5mmに削りました。金属を高速で除去する必要があることに加え、油圧駆動のオービタル装置は、各シャフトの長さ100mm幅のキー溝に対応できるよう、十分堅牢に設計されました。
アップグレードプロセス
この改良の一環として、ビームミルのエンジニアリングチームは、ボビンを調整装置から取り出す際にクレーンでラックに載せることができる、ボビン保管用ラックを製作しました。交換品も同じように引き抜きます。シャフト径のステップ化によりボビンのリリースが早くなったことと合わせて、この新システムにより、ボビン交換をミル熱延側でのロール交換と同等、時にはそれ以上のスピードで行うことができるようになりました。